男と女で「ストレス解消法が大きく違う」脳科学的な理由

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ストレスがたまったとき、どうやって解消していますか? 「美味しいスイーツを食べて発散する」という方も多いのでは? 一方で、男性はキャバクラやパチンコなどで、ストレスを解消する傾向があると言われています。

ストレスを解消する方法が、男女間でこうも違うのはなぜでしょうか? 

今回、“ストレス解消法の男女差”について、フジテレビ系列『とくダネ!』のコメンテーターでもおなじみの女性脳科学者・中野信子先生に脳科学的に解説していただきました。

 

■女性が“甘いもの”でストレスを解消する理由

「女性の場合、ストレスが溜まると食べる方向に向かうことがあります。甘いものが無性に欲しくなったり、“ヤケ食い”という言葉も。でも男性にはあまり聞かれないように思います。

実は、これは女性の脳が男性に比べると慢性的にセロトニン不足気味というのが原因のひとつです。

セロトニンが十分に分泌されていると、ストレスをやる気に変えていくことができるのですが、不足するとガックリ心が折れてしまうのです。

甘いものや、肉などを食べると気分が和らぐのは、食べ物がセロトニンの分泌量を多くするからと考えられています」

甘いものが欲しくなるには、ちゃんと理由があったのですね。でも、甘いものの食べ過ぎは太る原因! そこで、中野信子先生に食べること以外でできる、ストレス発散方法をご紹介して頂きました。

 

■中野先生お薦めのストレス解消法

「食べること以外にもゆっくりお風呂に浸かったり、温泉に入るのも同様にセロトニンの分泌量を増やすとされています。

また、普段からできることとして、よく運動をする(わざわざジムなどに通う時間がない人でも、意識的によく歩く、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使うようにするなど工夫して)、昼間に外に出て太陽の光を浴びる、夜更かしせずによく眠る、というのもストレス耐性を高めていく上で、効果があるものです」

体を動かすって大事なんですね。運動や睡眠など、食べること以外の方法で身も心もリフレッシュできたら健康的ですよね!

 

■男性はヤケ酒や浮気に走りがち!?

「一方、男性はストレスがたまるとヤケ食いよりもヤケ酒、また、ギャンブルにはまってしまったり、女性関係が乱れてしまったり、という人も少なくありません。

これらは、報酬系を活性化するための行動と考えることができますが、報酬系を活性化するのに、男性では女性より多くのドーパミンを必要とするため、よりスリリングでハイリスクな刺激を求める傾向が強い上にハマりやすいのです。

ドーパミンを増やすには、恋愛をするのが手っ取り早い方法ですが、相手が必要なことでもあり、また既婚者や既にパートナーのいる人では、新しい相手を求めるのは難しいことでしょう」

結婚していたり、付き合っている彼がいる女性にとっては、ヒヤッとする内容ですよね。

 

■彼におすすめしたいストレス解消法

「おすすめはゲーム。それもただのゲームではなく、リアルなスリル感(失敗したら相応のリスクを追うなど)があり、何よりもハマることによって自分の実になっていくようなものが良いでしょう。

大人の知的遊びとしてのチェスや囲碁、コミュニケーション型のカードゲーム、数独に代表されるようなパズル系ゲーム、これらは勝敗あるいは出来不出来が明確に定まるものですから、相応のスリル感があり、なおかつ、コミュニケーション力や推理能力などを鍛えることもできるのです。

さらに、資格試験マニアと呼ばれる人たちがいますが、彼らはおそらくストレス解消の一環として、試験をゲーム感覚でやっているのではないかと思います。

できたときの達成感もなかなか気持ちの良いもの。また、個人レベルでの株取引なども、意外な楽しみが感じられるかもしれませんね。

また、一度テレビ番組でご一緒させていただいた加藤浩次さんは、“僕は以前、ギャンブルが好きだったが、今は仕事が一番のギャンブルだと捉えている。これで勝負していくのがとても楽しい”という趣旨のことをおっしゃっていました。

そんな風に仕事を捉えることができたら、ストレスがかかっても、また仕事をすればするほどストレス解消できるという日々を送れそうですね」

 楽しみつつ、何か実になっていくことを見つけられたらいいですよね!

 

■ストレスを溜めない方法

そもそも、ストレスを溜めないように生活していきたいものですよね。それには、少し思考回路を転換してみるといいようです。

「仕事や勉強をしているときもストレスを溜めないようにする方法があります。それは、自分が好きなことと結びつけること。特別難しいことではありません。

例えばドラマを観ることが好きだったら、嫌な人と仕事をしなければならない時、“その人を悪役にしたら、どんなドラマになるんだろう?”と、想像をふくらませます。悪役には悪役なりの味わいがあることに気付いたり、面白いと思いますよ」

 

以上の話は、中野信子氏の著書『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』にも掲載されています。

この本には他にも、“周りにいる人たちを味方に変える”や“やらないことリストを作る”など、脳と上手に付き合い快適ライフを送るための方法が満載です。気になる方は、ぜひチェックしてみては?

 

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【取材協力】

※ 中野信子・・・東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了、医学博士。

2010年までフランス原子力庁に勤務。世界で上位2%のIQ所有者のみが入会できるMENSAの会員。現在、脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行っている。

学習法だけでなく、音楽と脳、セックスと脳、コスプレと脳、恋愛と脳、人工知能と脳、言語と脳、香水と脳など、従来にない脳の分析を得意とする。2012年10月よりフジテレビ系列『とくダネ!』にコメンテーターとして出演中。

 

【参考】

※ 中野信子(2012)『世界で活躍する脳科学者が教える!世界で通用する人がいつもやっていること』 アスコム