体罰を受けた子供は精神疾患リスク高まることが明らかに

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心と体に大きな傷跡を残す子どもへの体罰。米『TIME』によると、体罰を受けた子どもは、精神疾患に陥りやすいことが分かりました。

小児科における研究では、ごく軽い体罰でさえも精神疾患のリスクを向上させることが明らかになったのです。

 

■80%の親が子どもに体罰を経験

どんな罰を与えるのが適当なのかというのは親の間でもしばしば問題となるものですが、アメリカ小児学会の調査では、80%もの親が子どもに体罰を行った経験があるということが分かりました。

体罰のレベルは手の甲をぴしゃりと打つだけのものから、ベルトやムチを使うものも様々でした。

「多くの人が依然として愛さえあれば体罰も仕方ないと考えています」とカナダ・マニトバ大学のトレーシー・アフィフィ准教授は言います。

「しかし体罰に愛があるかどうかを実証するデータはないのです」

拳骨での殴打、体(の一部)を焼く、世話をしない、性的暴行などひどいものもありますが、アフィフィ准教授のチームはこれらにも共通して現れる5種類の具体的な体罰、「突く」、「ひっつかむ」、「押す」、「平手打ち」、「殴打」についてそれぞれ調査しました。

他の研究では、様々な虐待を取り扱ってはいますが、具体的な行為を分類するということは初めてです。

 

■体罰を受けると精神疾患にかかる率が高まる

調査ではアメリカに住む2万人以上の人が対象となりました。20歳以上では1258人が何らかの体罰を受けた経験があると答えました。

1万9,349人は特に何もなかったと回答しました。また、性別や人種、健康状態、教育、家庭の不和なども調査されました。

特に両親に麻薬中毒の問題があれば、体罰にも影響します。

結果、体罰を経験した人はより精神疾患を経験しやすいことが判明しました。躁鬱などの気分障害の率は、体罰を受けなかった人の1.5倍にもなりました。

抑うつや不安感はそれぞれ1.4倍でした。また体罰を受けた人はアルコール中毒になる率が1.6倍、麻薬中毒にも1.5倍の確率で高くなってしまうことも分かりました。

「これからも、体罰は必要だと考える親は減らないでしょう」とアフィフィ准教授。

「しかし、虐待は明らかに精神に悪影響を与えます。かなり軽度の体罰であってもその影響は大きなものです。こどもに対する体罰はどのようなものでもあってはならないものなのです」

 

他の研究では、虐待を受けた子は攻撃性を成長させてしまうという結果も出てきているそうです。

子どもへの体罰は将来にわたってメンタル面で大きな影響を及ぼすのですね。

 

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【参考】

Hitting Kids Increases Their Risk of Mental Illness: Study – TIME.com